米国株は半値戻しを間もなく達成!今後の展開は!?
本日もよろしくお願いいたします。
今日は米国株の話です。
昨夜、小幅に米国株は下がりましたが、現在はコロナの懸念後退と中国の貿易統計の結果から安心感広がっているようです。
さてS&P500種は2/19の高値(3386.15)から3/23の安値(2237.4)の下落幅の50%戻し水準(2811.78)を間もなく回復しようというところです。
コロナの景気回復が視野に入り始めたという声も聞かれます。
VIXの水準も高値から41の水準まで戻ってきました。
通常VIXは20以下が平常時であり、その水準まで近づいてきたことが安心感を誘っているようです。
一方ファンダメンタルズに目を向けてみると先週の米国新規失業保険申請件数は660万件と高止まり。過去3週間の失業者数は1,670万件に上ります。
野村証券の予想では今後失業率が20%の推移に達成すると発表しています。
そうなると実に5人に1人は失業している状態であり、深刻さがうかがえます。
今週予定されているNY連銀製造業景気指数も深刻なデータが出ると予想され、今後もショッキングな経済指標が続々と出てきます。
では何故株価は堅調なのか、、
その答えはFRBと政府の大規模な緩和措置です。
FRBの社債買い付けプログラムは「3月22日まで投資適格債だった社債はジャンクになっても買い入れる」となっています。これは日本円にして最大81兆円。米社債市場の13%という数字です。
BBBからBBになるとファンドや適格機関投資家は買えなくなります。買い手が付かなくなった社債を政府が買うという構図です。
中小企業に対するローン債権を最大6,000億ドル購入も追加発表の一つです。
アメリカ政府は直接的な株式の買い入れこそ未だやっていませんが、緩和措置になりふり構っていない印象です。
パウエル議長も4/9の講演で追加緩和の実行を強調しており今後は、
ファンダメンタルズである経済指標の深刻化⇔FRBの更なる追加緩和発表
が繰り返される綱引きになると予想します。
株価のレンジとしては上にも下にも行きにくい展開ですね。
これから米企業の決算が本格化してくるタイミングで業績内容、今後の見通し、景気の減速スピードを計る重要な局面になってきます。
ソフトバンクの決算しかり、ボーイングの決算しかり、今のところ安心できるのはアマゾンくらいのもので各社の発表に注目しています。