マーケットビュー

グローバルでコロナの感染者数が再び上昇に転じました。ドイツ、スペインしかり米国も一日の感染者数が大幅増加しピークに迫ります。

最近のマーケットを振り返るとラッセル2000小型株指数の上昇率が目立ちます。

株は現在ショートポジションの巻き戻しが続いているようで上昇基調です。

 

FRBがハイイールド債の買い入れを発表しました。

原油価格の安定も視野に入れてのことでしょう。(ハイイールド債の発行体はエネルギーセクターが多い。理由はエネルギーの運送パイプラインのみであれば掘削や大規模な開発を伴わないので、参入障壁が低く中小企業でも簡単に事業を行えるからと言われています。)

投資適格債(IG)が格付BBB以上に対してBB以下の債券を投資不適格債(HY)ハイイールド。

今回の社債購入で償還期間が5年まで買えることになりました。

FRBは一般企業に対して融資する取り組みまで打ち出し、なりふり構わず緩和措置を行っている印象です。

 

ところで、ジャンク債の代表格と言えばWEWORK。

日々のコストカットと自社株買い、ソフトバンクの支援で頑張ってきた同社は孫さんの梯子外しに見舞われ、社員は衝撃を受けていることでしょう。

本業も稼働率6割と急低下しています。

金融市場において同社の債券は$100に対して$39程度まで売られて最早デフォルトの水準です。

更にもう一つのソフトバンクの出資先としてOYOが最近のニュースを賑わせています。

大幅な人員削減に加えて、ない袖は振れず提携先のホテルに支払い停止を通知したとか、、
ソフトバンクの投資先がデフォルト寸前までひっ迫しています。

ここからは連想ゲーム。

市場ではWEWORK、OYOの信用不安→ソフトバンクCDS(クレジットデフォルトスワップ)急騰→ソフトバンクに多額の融資をしている、みずほ銀行CDS上昇と連鎖が止まりません。

孫さんカリスマ性の発揮のしどころでしょう。

5月11日に予定されているソフトバンクの決算発表が楽しみです。

 

日本も小売業の決算発表が始まりましたが、業績予想の大幅な下方修正を出したユニクロは今日も買われています。

ここで留意する点があるのがユニクロは値がさ株(1株当たりの単価が高い)で日経平均を構成するウエイト割合が1位です。

現在の日銀の購入対象の多くは間接的にユニクロを買っており、その保有割合は間接的にせよ19.3%と先週の日経ヴェリタスで報じられています。つまり浮動株がそもそも少なく、そこに日銀が買い注文を出している構図です。

 

今後、各社の決算発表が本格化する中で減配、無配、赤字、倒産等のニュースが駆け巡るかもしれません。

今の局面、利益は内部留保に回したいのが本音でしょうが、株主の顔色を見て各社配当を払うか危機に備えて留保するか悩み処でしょう。

 

ご意見、ご質問お待ちしています。